ラブロマンス

韓国の至宝ハン・ヒョジュ出演「MIRACLE デビクロくんの恋と魔法」(2014)[日本映画]

2019-12-22

クリスマス・イヴに見たくなるこの映画。デビクロくんの魔法にかかって大切な人に想いを告げなきゃだわ!

作品情報

  • 評価 3.0★★★
  • 2004年製作
  • 上映時間114分
  • 監督 犬童一心
  • 脚本 菅野友恵
  • 原作 中村航 小説『デビクロくんの恋と魔法』
  • 主題歌/挿入歌 「クリスマスイブ」山下達郎、竹内まりあ
  • 配給:東宝、アスミック・エース
  • 企画・制作:アスミック・エース
  • 出演
    山本 光(相葉雅紀)
    高橋杏奈(榮倉奈々)
    テ・ソヨン、空間照明デザイナー(ハン・ヒョジュ)
    北山一路(生田斗真)
    デビクロくん(声)(劇団ひとり)
    幼少時代の山本 光(二宮慶多)
    幼少時代の高橋杏奈(松本来夢)
    里奈、杏奈の友人、美容師(市川実和子)
    コミコン仲間(塚地 武雅、岸井ゆきの)
    本屋店長、コスプレ優勝者(小市慢太郎)
    本屋店長の娘(平澤 宏々路)
    本屋店長の元妻(渡辺真起子)
    居酒屋店主(温水洋一)
    イベント司会者(クリス・ペプラー)

あらすじ

山本 光(相葉雅紀)は大手チェーンの本屋で働く傍ら、会社が終わると帰宅して漫画を描いている。将来は漫画家になるのが夢だ。漫画コンテストに応募するがなかなか受賞できない。そんな光を温かく見守るのは、幼馴染の高橋杏奈(榮倉奈々)だ。杏奈は、だれにでも温かく思いやりがある光にずっと想いを寄せてきた。

純粋で真面目な光は、女の気持ちに鈍感だ。杏奈が想いを寄せていることなど露ほども知らない。それどころか、運命の人との出会いを光は待ち望んでいた。光が発行するデビクロ通信には光の理想の女性が描かれていた。その女性と出会う日がきっと来ると光はどこかで期待していた。

ある日、光は街で偶然ぶつかった女性に恋をしてしまう。女性の名前はソ・テヨン(ハン・ヒョジュ)。国際的に活躍する照明デザイナーである。光の理想の女性がそこにいた。昔からどんな些細なことも杏奈に相談していた光はなんと杏奈にテヨンのことを相談する。ついに出会ってしまったんだと興奮気味に話す光。杏奈はショックを受けるが、平気を装って彼の恋を応援してあげようとする。

町工場で働きながらデザインの仕事をしている杏奈は、じつはテヨンとは仕事を通じて既知の仲であった。自分とはあまりに違う華麗なテヨンに引け目を感じる杏奈。光はどんどんテヨンに惹かれていく。

一方、テヨンにはどうしても忘れられない別れた恋人がいた。彼の名前は北山一路(生田斗真)。北山は1000万部を売り上げる超人気漫画家であり、なんと光とは大学の同窓生だった。

クリスマス・イヴ。一年に一度の聖なる夜に、4人の片思いが切なく交差する。光が生んだ漫画の中のデビクロースはどんな魔法を4人にかけるのか。光が本当に愛する人はテヨンなのか。
会いたい気持ちが募れば募るほど時間は早く流れ、心の奥深くにある想いに気づいた瞬間、時は止まる。光は大切な人の存在に気づく。愛する人に想いを伝えるため、イブの夜を全速力でかける。



※ここから先はネタバレが含まれます。未だ御覧になっていない方は、読まないことをお勧めします。


クリスマスシーズンお決まりの山下達郎「クリスマスイブ」 それにハン・ヒョジュがいれば何もいらない。

ハン・ヒョジュが日本映画にキャスティングされたというだけで、5年前この映画を観て狂喜したことを覚えている。5年後、再び観賞して、ハン・ヒョジュはやっぱりステキだったと再確認。よかったですこの映画。というか、ハン・ヒョジュが。

どこからどう見ても立派な日本映画ですが、「空気人形」(ペ・ドゥナ主演、日本映画)と同じ理由から、ここに、アラフィフ女は悶えながら2015年当時のレビューを掲載させていただきます。バカみたいにはしゃぎまくったレビューですが、いいこと書いてあった。ちょっと感心。


以下、2015年のレビューに加筆して転載

なんでこの映画見たかって? ハン・ヒョジュが出てるものなら全部観たい!

決まってるじゃない。

韓国の至宝 ハン・ヒョジュさんが出演してるから。


空軍に勤務する実弟の刑事事件(2013年「キム一等兵自殺事件」)で、彼女が韓国内から大きな(いわれなき)バッシングを受けている時期、日本からのオファーで実現したのがこの作品。嵐の相葉雅紀さんや生田斗真さんらといった、ジャニーズ系超人気タレントと共演できるという願ったり叶ったりのオファーだった。息抜きにもなるしね。

日本の映画も大好きで日本語を勉強していたハン・ヒョジュさんにとっては、四面楚歌の韓国ではやりたい仕事もやらせてもらえず、つらかった時期だろう。そんな時に、日本が助け船を出したというのも一興。何だかとてもうれしかった。

韓国では、弟の事件なのになぜ姉の彼女がバッシングを受けなければならないのかと彼女を擁護する意見もあったが、上官である弟がキム一等兵に相当なイジメをしたこと、また弟が自分の仕事上のミスをキム一等兵に責任転嫁する工作を行っていたという疑惑も大衆の怒りに一層火をつけた。

彼女自身が罪を犯したわけでもないが、家族の不始末は自分の不始末というのが韓国社会。日本以上に家族への連座憎悪は過剰なものがある。


当時の彼女の苦しみを思うと大変気の毒なのだが、
おかげで日本に出稼ぎにきてくれたのがうれしかった。
ニホンイイトコ デカセギ イツデモキテネ


映画は、数あるラブロマンス映画のone of them。
そして、ジャニーズファンだけでなく、家族みーんながそろって楽しめる娯楽映画。こういう典型的クリスマス映画は、何度みても胸が熱くなる。超お決まりのハッピーエンドが待っているのが分かっていても。

ハン・ヒョジュさんが日本語を話しているのを見るだけでも感動するぞ。

映画とはいえ、ハン・ヒョジュさんが日本語しゃべってくれているだけで個人的にはうれしかった。

もう涙が出るくらいカムサハムニダーよ。

1. 努力の人、ハン・ヒョジュ

韓国文化大好きな人なら、ハン・ヒョジュさんを知らない人はいないだろう。たとえ、バッシングを受けているとはいえ、韓国映画テレビ界では絶大な神人気がある女優さんだ。

知らない人は、ぜひ彼女の作品を見てあげてください。


個人的には、映画「ただ君だけ」(2011) が一番おすすめだが、長編ドラマ「トンイ」もめちゃくちゃ有名(正直言って私は映画派なので「トンイ」は全部観ていません)。

「監視者たち」(2013) では、演技の神様ソル・ギョングとも共演し、青龍映画賞で女優主演賞まで受賞している。2006年「春のワルツ」ユン・ソクホ監督に直観で抜擢されたシンデレラガールだったが、それ以後、演技の世界では着実に実力をつけ、とうとう一番高いところまで上り詰めた感がある。ただのラッキーガールではなく、努力の人と呼んでいいだろう。

今回の映画、ハン・ヒョジュさんは、国際的照明デザイナーのソ・テヨン役で、照明現場を構成する外国人スタッフと英語や日本語で話すというトリリンガルな才能も披露。英語はとてもなめらかで、日本語を話す際は彼女特有の静謐(せいひつ)な感じが伝わってきて、とても感動した。

人間の品の高さ、性格の良さってどんな外国語を話してもちゃんと表現されるものなんだなぁとしみじみ実感。生まれきってのブスにはかなわないですわほんと。

2.ソ・テヨン、酒に酔っぱらって机に頭ゴン。韓国人ってこのパターン好きね。

韓国人女性が酒場で机に頭をゴン!とぶつけて酔いつぶれてしまうシーン。この強烈な印象は「猟奇的な彼女」(2002)のチョン・ジヒョン以来、鮮烈に目の中に焼き付いてしまったが、今回の映画でもお約束通りハン・ヒョジュさんがちゃーんと、

机に頭ゴン!してくれてました。ははは。

このシーンおもしろかったです。
それを見た光(相葉雅紀)の目ひんむいた顔が、これまた最高に面白かったです。

左)頭ゴンのテヨン(ハン・ヒョジュ) 右)驚く光(相葉雅紀)

昔付き合っていた彼のことを忘れられないテヨンが、光と話している内に、やけ酒してしまったというシーン。当のハン・ヒョジュさんは相当な豪酒家と聞いているのでこれぐらいで酔いつぶれはしないでしょうが・・・。

テヨンはこの後、" ...도쿄까지 왔는데 나도 그 사람도 뭐하는거야..." (東京まで来たのに、わたしも、あの人も、なにをやってんの・・・)と韓国語でつぶやいたまま、酔いつぶれてしまう。

日本映画にハン・ヒョジュさんが出て日本語を話しているシーンも非常に悶えるが、日本映画で彼女が韓国語を話しているのも非常に感動して悶えてしまう。とてもいいシーンだったな。そんなテヨンを見て、オタオタする光。優しい光はこの後、テヨンを家に連れ帰って布団に寝かせてあげる。

もちろん、酔いつぶれているテヨンには指一本触れず、好青年をキープ。
わたしは光のこの誠実なキャラがほんとうに大好きでした。

3.ハン・ヒョジュ~、本音を言うと、27才で来日して、このレベルの映画ってさみしいぞー。

ハン・ヒョジュさんが出てるだけで幸せというのはウソではない。でも本音を言うと、27才にしてやっと日本映画に出てくれたと思ったら、このレベルの映画かよ。残念だなぁと思ってしまったのも事実。

前述したが、この前年に彼女は青龍映画賞で主演女優賞を獲った実力派のA級役者である。その人がこの程度のセリフで、このお飯事(ままごと)みたいな作品に出て、始終綺麗なお洋服を着てフランスドールのように振る舞って終わり~!というのは、正直ハン・ヒョジュストとしてはぜんっぜん物足りなかった。

空気人形」のペ・ドゥナみたく一糸まとわぬヌードかもーん!なんてことまでしなくてもいいから、1mmだけでもいいから心に爪痕を残すぐらいの役を演じてほしかった。たぶん「ジャニーズとの共演」って話題性に事務所が飛びついたんでしょうが。次回に期待したい。

2019年末、彼女は自らオーディションに応募して合格し、映画「ジェイソン・ボーン」のスピンオフドラマ「トレッドストーン(Treadstone)」で念願のハリウッドに進出する。わたしはスパイドラマは苦手なので、ハン・ヒョジュさんの出演部分しか絶対に観ないと思うが、もしもハリウッド進出が一段落したら、是非再来日してほしい。シム・ウンギョンさんのように日本に地に足つけて役者業してもらいたーい。

相葉雅紀さん、榮倉奈々さん、とてもよかった!

ハン・ヒョジュさん以外のことについて語りたい。
もちろん、相葉さんも、榮倉さんも、すっごいよかったです。

1."Mr. ごめんなさい" 光を演じた相葉雅紀さん

まず、相葉さんの光(ひかる)の人柄が信じられないくらい純粋で、真っすぐですばらしかった。困っているお婆ちゃんを助け、子供に謝り、小鳥と会話し。こんな善人そうそう世の中にいないって思うほどの天然記念物的希少ジェントルマンでした。

テヨンが光に初めて会った日、ちょっとしたことでも「ごめんなさい」と周りの人に謝りまくる光を見て、「ピドゥルギ(鳩)」と笑ったのがあまりにも的を得ていて笑ってしまった。茶化しているのではなく、平和の象徴であるハトのように、光があまりにも「いい人」だったのだ。

そして、光がテヨンさんと会話するために韓国語を勉強し始めるのだが、ここでも大爆笑。光がテキストを開き、何度も暗唱していたのが「ミアナムニダ(ごめんなさい)という単語」・・・。あんた、韓国語でも「ごめんなさい」から学ぶのね・・・。ぶはははは!


「志村動物園」の相葉さんを見ていると、光のキャラにようく似ていて、わたし的にはまったく違和感がなく、グループ嵐の中でもこの役こそは相葉さんが演じて正解だなと確信。

2.杏奈こそはこの映画で最も愛すべき奴でした。榮倉奈々さん、さいこー!

そんな光を幼い頃からずっと想っていた杏奈を演じたのは榮倉奈々さん。
わたしは、この杏奈こそが一番大好きなキャラでした。

父が残してくれた鉄工場で油まみれになって働き、化粧も服にも興味を示さず、日常は質素で地味一筋。幼い頃から、弱虫で女の子みたいな光をずっと守ってきたせいか、強い女を演じるキャラが身についてしまった。肉体系プロレタリアートは強がって男言葉を使うが、本当は女子のように誰かに頼りたいのに、頼れなくなってしまった悲哀がある。

過去、誰かに告白されると光はふらふらと付き合ってきた過去をもつが、安奈には一度もない。杏奈にとっては光だけが愛する人だったからだ。

そんな女ごころを鈍感な光はまったく分からず、理想だけを追い、偶然出会ったテヨンに恋心を抱いてしまう。バカモノ! 今度ばかりはショックを受ける杏奈だったが、光の幸せを思って応援する。そんな愛する人に尽くす杏奈の姿は、ため息が出るほど男前だった。いよ!

「あたし、可愛くないよ。
 きれいに笑えないし、
 猫背なおんないし、
 化粧きらいだし、
 手、油まみれだし、 
 こんなだし・・・」

光が自分の一番大切な人は杏奈だったということに気がつき、空港に駆けつけてきたラストシーン。安奈が光に近寄りながら言ったこのセリフが、わたしは最高に好きだった。やっと杏奈が素直に言えた言葉だ。

ずっと綺麗で華やかなテヨンと自分を比較しては自己嫌悪になっていた杏奈。自分なんかダメだと思っていた。自分は光の守護神のように振る舞って来た杏奈だったが、恋心に関してはすねた子供のようでもあった。素直になれなかった。光にえらそうに説教できる身分ではない。


光は杏奈に優しく言う。
「そんなのぜーんぶ知ってるよ。待っているから」


最後のチューは、ラブコメの中ではわたしが一番好きなタイプのチュー。
さわやかで、湿っぽさも、エロっぽさも1mmもない、少年と少女がするようなチュー。しかも2度も。




この映画、榮倉奈々さんが主役の相葉さんに負けない存在感を見せたと思う。

榮倉さんが演じたからこその杏奈だったように思う。

榮倉さんの、あの人なつこいニコニコバッジのような笑顔や生来的なかわいさは、鉄工所で働いてばかりで、恋心を抱く男に見向きもされない崖っぷち女子にたいして世間がもつような悲壮感やみじめさよりも、「いじらしいなあ」「光、なんでこんないい子に気づかないの?」という同情心を抱かせることに成功してる。

そう。観客はみーんな杏奈の味方でしたから。

3. おまけ。画像で語る光と杏奈。デビクロくんの恋と魔法

レストラン。おめかししたのに、光は気づいてくれない。だって、光は・・・


光は水槽のカメに夢中・・・あたしはカメにも負けるのか。

 

あの時の約束をわすれない。わたしが光をずっと応援するって約束。

 

自分は、もしかしたらとても大切な人を失おうとしているんじゃないか。 光はようやく気づきはじめる。

 

いつも隣で笑って支えてくれた安奈。安奈がフランスへ行っちゃう・・・

 

フランスへ行こう。もう光をわすれよう。

 

道で雪にすっころぶ。でも負けない。空港まで安奈に会いにいく。 あ、ちなみにこの雪、泡で作られてます・・・そこはご愛敬で。

 

はやくはやくはやくはやく走れ自分・・・イヴに心臓やぶれる自分。

 

アンナー!アンナー!アンナー!わしゃ来たぞー!ここやー!

 

え?光?なんで? なんだかいい展開。もしかしてわたしにも遅い春?

 

「手かせよ」、「やーよ」

 

ちゅー!

 

さわやか! ジャニーズ映画はこうでなくっちゃ♥

 

スクリーンで、ソヨンさんたちのイブ点灯プロジェクトの成功を見守る二人。 安心してください。こっちはこっちでうまくやってますから~。

 

最後に。ハン・ヒョジュさん、ほんとに日本の映画に出てくれてありがとー。

たとえ、韓国でのバッシングがあったにせよ、ハン・ヒョジュさんが日本で仕事をしてくれたことに感謝したい。国境や過去の歴史を乗り越えて、どうぞこれからも日本や日本のファンを忘れないでいてほしい。

シネマトゥデイ インタビュー
日韓女優が語る恋愛観(ハン・ヒョジュ・榮倉奈々)
 


記事を読むと、榮倉奈々さんとハン・ヒョジュさんは撮影中も仲良しさんだったみたいですね。なんだかとてもうれしかった。


政治や歴史を超えて、日本人と韓国人がこうして仲良くしていってくれるのを見るのがなによりもうれしい。

若い人たちに期待する。
右だの左だの、報道にまどわされるな。
報道の大半は刺激的なことを追い求めて真実を語っていない。
そこには闇しかない。韓国と日本、双方にお互いを必要としている考えをもった人たちがたくさんいることを心にとめよう。

わたしたちよ、負のイメージに負けるな。

・・

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毒女 悦子

韓国映画をみてハッと胸をわしづかみにされたことありませんか?
悲しい時つらい時に韓国映画を見て、心がほんのすこし救われたことありませんか? しあわせを感じたことありませんか?

わたしはたくさんあります。

韓国映画のもつ奥深さになぐさめられたり、息もできない胸苦しさを覚えたり、一日中その余韻に浸ったり、夢の中まで追いかけられたり。 韓国映画に流れるあたたかいもの、残忍なもの、切ない永遠のものに、 ずっとずっと恋をしています。

同じ気持ちの人たちとつながっていたい。

アラフィフ。老後が心配。
でも死ぬまで韓国映画を抱きしめているぞ。

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